「配達員が見守る」って本当？サービスの裏側を徹底調査

「見守り付きネットスーパー」という言葉を最近よく耳にするようになりました。特に高齢者の一人暮らしが増える中で、買い物の支援だけでなく、「見守り」もしてくれるというサービスは、家族にとっても大きな安心材料となります。

中でも注目されているのが、「配達員による見守り」という取り組みです。
でも、ちょっと気になりませんか？

「本当に配達員が見守ってくれているの？」
「どこまでやってくれるの？」
「何かあったら対応してくれるの？」

この記事では、そうした疑問に正面から向き合い、見守り付きネットスーパーの現場で、配達員がどのような役割を担っているのか、その裏側を徹底的に調査・解説します。

そもそも「見守り付きネットスーパー」とは？

見守り付きネットスーパーとは、単なる商品配送にとどまらず、配達時に利用者（特に高齢者）の安否や様子を確認する仕組みが組み込まれたサービスのことを指します。

主に以下の3つの機能が特徴です：

この「様子確認」の部分を担っているのが、現場で働く配達員なのです。

「見守り」と言っても、実際の業務内容はサービス提供者や地域によって大きく異なります。主な内容を以下にまとめました。

最も一般的なのが、配達時に顔色・話し方・反応の遅れなどをさりげなくチェックすることです。

顔を合わせて「こんにちは」とあいさつしたときに、

といった違和感を感じた場合、それが「見守り」のサインになります。

「今日はお天気ですね」「いつもありがとうございます」といった何気ない会話を通じて、対話の反応を確認しています。これにより、異常を察知する手がかりになります。

一定時間インターホンに応答がなかったり、倒れていたり、様子が明らかにおかしいといった場合には、あらかじめ登録された緊急連絡先（家族・自治体）に連絡する流れになっています。

ただし、緊急対応は医療機関や警察ではなく、あくまで「通報まで」である点には注意が必要です。

「毎週お伺いしているので、顔を覚えてもらっています。ちょっとした表情の変化でも気づけるようになってきました。あいさつがなかった日は、心配でセンターに報告しました」（コープ配達員・60代男性）

「決まった時間に伺うので、いつも通り出てこないと『あれ？』と気づけます。見守りの意識を持っているので、業務の中でも丁寧に対応しています」（イオン配達員・40代女性）

「離れて暮らしている親のことが心配でしたが、コープの配達員さんが様子を見てくれていると知って、本当に安心しています」（50代・女性）

「母が体調を崩して倒れていたとき、いつも来てくれていた配達員さんが異変に気づいて連絡してくれました。命の恩人です」（60代・男性）

このように、現場では“見守り”を意識した対応が行われており、結果として高齢者の命を守る場面も報告されています。

サービス名	見守り内容	通報体制	対応エリア
イオンまいにち配達	配達時に声かけ・応対確認	異変時は家族・自治体へ通報	関東中心、一部エリア
コープ（生協）	定期配達時の様子確認・記録	地域包括支援センターなどと連携	全国（一部地域を除く）
セコム見守りパック	配達に加え、緊急通報・GPS機能あり	24時間対応のセキュリティセンター	全国
ヤマト運輸×自治体	配達員が異変時に通報	自治体の福祉担当部署	一部自治体